床タイルってどんなもの
床タイルはみなさんご存知ですよね。見たことがありますよね。
水に濡れても、汚れても平気な材料です。
タイル自体が水を吸い難いので水に濡れても問題ないとされています。
みなさんよくご存知のように外部の床では玄関やポーチなどに使われています。
内部の床では浴室や脱衣室、キッチンなどで多く使われています。
そんな「床タイル」を分析してみたいと思います。
タイルは素材自体の吸水率が低い材料です。中には多孔質で、穴の中に水が入ってしまうものもありますが、釉薬(うわぐすり)を塗って焼くことで水を吸い難くしています。
水を吸い難いので、濡れても拭いたり、洗ったりすれば綺麗になります。
泥で汚れやすい玄関やポーチなどには便利な材料です。また、水廻りでは水や汚れを弾いてくれるので、これまた便利です。
硬く、耐久性もあり靴などで踏んでも傷が付き難い材料です。
色も豊富で、かなり微妙な色合いのタイルがあります。大きさや組み合わせによってデザイン的な貼り方をすることもできます。
床にデザイン的なパターンがあるのも楽しいですよね。
質感も砂岩調のものがあったり、御影調のものがあったり、バリエーションに飛んでいます。建物に合わせたものを選べるようになっています。
見た目の重量感や雰囲気がありますので、ちょっと高級な雰囲気を演出することが出来る材料だと思います。
水を使う場所、汚れやすい場所、耐久性の必要な場所にタイルはもってこいの材料です。
上記で、タイルには釉薬が塗られているというお話をしました。水を弾くためですが、水が弾かれるので、タイルの上に水がある状態になります。
ちょっと気をつけないと「ツルン」と滑ってしまうことがあります。これはかなり危険です。
凹凸が付いていて滑り止めになっているタイルもあるので、使用用途によって、適切な材料選択が必要になります。
凹凸が付いていると汚れが落ち難いというデメリットもありますので、使用場所には十分注意してください。
また、小さなタイルを使うと目地が細かくなります。水の逃げ道になるので、ノンスリップ性が増します。浴室などが小さなモザイクタイルで貼られているのは滑り難くするためです。そんな特性も考慮してみてください。
水を逃がすという意味では、床の水勾配もしっかり取りましょう。
タイルを寒冷地で使用する場合には注意が必要です。
水を全く吸わないわけではないので、凍害を起こしてしまいます。水を吸ったタイルが凍って割れてしまうことがあるのです。恐ろしいですね。
朝、玄関に出たら「玄関タイルがひび割れだらけ」という事も起こるかも知れません。
そんな事にならないように寒冷地では寒冷地仕様のタイルを使いましょう。
タイルメーカーで試験を繰り返し「寒冷地で使用しても大丈夫」というお墨付きのタイルがあります。
タイルのカタログにその辺の記述がありますので、確認してみてください。
汚れ防止、水を持ち込む場所、使用頻度の激しい所などには有効な床タイルですが、特性を良く理解して使用目的にあった選び方をしましょう。
●これから家を新築される方へ
タイルはモルタルを接着剤として下地に貼り付けていきます。この時の問題がタイルを貼る下地です。一般的にはコンクリート下地が多いと思います。
コンクリート下地であれば問題ないのですが、木造の2階玄関などではベニヤ下地に貼るようになります。脱衣室などもベニヤ下地のことが多いです。
ベニヤだと柔らかいのでタイルの目地であるモルタルにひび割れが生じることがあります。ベニヤを2重にするとか、モルタル下地を厚く取るといった処置が必要です。
目地が割れて水が入ると1階に水滴が落ちてきます。家の中で「雨が降ってきた」となってしまいます。
下地には十分注意しましょう。防水をしてしまうのも一つの方法です。
◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めは、床タイルの目地をモルタル色にすることです。グレー色です。
白のモルタル目地や黒のモルタル目地などもありますが「汚れ」を考えるとモルタル色が無難ですね。因みに「黒」は靴に付いて持ち込まれた泥が白く目立ちます。
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